第1回手術時画像(前歯部外側性骨造成時(GBR))
第2回手術時画像(インプラント埋入手術時)
前歯部インプラントの症例です。矯正治療を併用せず、左上1番の骨造成を伴うインプラント治療と、右上1・2番のセラミック冠による補綴治療(ほてつちりょう:かぶせる治療)を行った症例です。
左上1番が残せない状態だったので抜歯を行いました。唇側(表側)に骨がほぼゼロであることがわかっていたので、抜歯後約3週間程度あけて上皮が塞がるまで待ってから骨造成を行いました。
現在では人工骨のみで骨造成を行うことが多いのですが、このときは右下8番抜歯と同時に皮質骨を採取して、半分以上は自家骨で骨造成を行いました。
スクレイパーで削いだ骨だけだとすぐに吸収してしまうので、皮質骨を小さく約3~5mm四方のブロック状にとって入れています(2枚目下段の画像に写ってます)。
3枚目は骨造成から約半年後の画像です。骨は十分にできました。
粉状のものは非吸収性のアパタイトです。この当時はまた薬事を通っている材料で良いものがありませんでした。
Bio-Ossなど海外では一般的な骨補填材を使いたかったのですが、適応外使用になってしまうことと、ウシ由来の材料なので念のため使用しませんでした。
インプラントはノーベルバイオケア社のリプレイスを使用しています。
リスク・・・骨とインプラントの結合失敗
骨補填材の感染・再手術
インプラント周囲炎
費用・・・・骨造成10万円(現在では10~20万円)
インプラント費用は冠込みで40万円(現在では44万円)
治療期間・・抜歯から補綴物(冠)セットまで約8カ月